2012年1月のブログ記事

01月
02

迎春SSです!

Posted : 松 智洋


 こんにちは、松智洋です。
 新年、いかがお過ごしでしょうか。
 去年が全国的に大変だったからこそ、この新春が楽しいものであることを祈ります。

 そこで新年二日目の企画として、新年にまつわるSSをご用意しました。
 実は一月一日の朝に、美羽役の喜多村英梨さんがとても可愛いtwitterの書き込みをしておられまして......ああ、本当に美羽が言いそうだな、と思って思いついた短編です。

 本編とは無関係のパラレルとしてお楽しみください。ちなみに本編3?4巻あたりの時系列です。本編とは少し違うお正月ですが、ちょっとした挿話として、こんな話があったのかも知れません。
 ※ちなみに本当に確認せずに書いてますので辻褄についてはご容赦ください。迷い猫最終刊の原稿を書いてる喫茶店で思い立ったので、手元に本がないんです(笑)


 皆さんが素敵な初夢を見られる事をお祈り致します。

 

 

 
【初夢2012】

 

 それは、一月一日のことだった。
 姉さんたちが行方不明になって初めてのお正月だ。
 俺はそれなりに準備を整えて、クリスマス以来の全員集合で過ごしてた。
 楽しく初詣をしてロ研のメンバーとも別れて家族だけでゆっくりしていると、突然、美羽ちゃんがこんな事を言い出したのだ。
「あーっ、あたし......失敗しちゃいました」
「どうしたの? 美羽」
 空ちゃんが不思議そうな顔をしている。
「んー、あたし、初夢忘れちゃったみたい」
「えー、はつうめってなぁに?」
 三歳児が反応する。
「初夢って言うのはな、年が明けて一番最初に見る夢のことだよ。いい夢を見ると、一年間幸せに過ごせるんだってさ」
「ふうーん、しらなかったおー」
 大きな目をくりくりさせてうんうん、と頷きつつ、ひなはよし子伯母さんが作ってくれたおせちから栗きんとんだけを取りだして食べるのに余念がない。こら、栗だけほじるのはやめろ。
 空ちゃんが、不思議そうな顔をする。
「えーと、初夢って......今日の夜の夢じゃない? 新年で最初の夢だもん」
「あれ? そうだっけ?」
 美羽ちゃんがぺろっ、と舌を出す。うーん、でも俺も自信がないなぁ......
「ちょっと調べてみようか」
 辞書を取りだしてめくってみると......あっさり見つかった。
「うん、やっぱり今夜か明日みる夢でいいみたいだね」
「そっか。ふふっ、あたし、ちょっと慌てちゃったみたいですね」
 美羽ちゃんがコツン、と自分のおでこを叩いた。
 優しい笑いがリビングに広がっていく。
 こんなに落ち着いて新年を迎えられるなんて、思わなかったなぁ......
 さすがに感慨深くて、俺はほう、とお茶をすすった。
 姉さんたちが八月の終わりに行方不明になってから、わずかに四ヶ月だ。
 その間に起こったたくさんの出来事は、思い出しても綱渡りの連続だった気がする。
 特に六畳間で過ごした一ヶ月半の出来事は、一生、記憶に残るだろう。
「そういえばお姉ちゃん、去年は祐理さんが何か描いてくれて......それをマクラの下に入れたよね......なんだっけ?」
「あ、そうだ。宝船だね。たくさんいいことがあるようにって」
「たかあぶねー? まま、かいてくえうの?」
 母親の名前に反応して、ひながはっ、と顔をあげる。
 まだ三歳のひなは、両親の不在をまだキチンと理解していないのだ。
「ひな......よし! おいたんが描くぞ、宝船!」
「えーっ? 叔父さん、絵、上手だったんですか? 祐理さんは、器用だったからなんでも出来る人でしたけど......」
「そうだよ、お兄ちゃん。そんな無理しなくても......」
 美羽ちゃんと、空ちゃんが心配そうにしているけど、まあ、多分何とかなるだろう。
 図工の成績は3しか取ったことはないけど、別に取り立ててぶきっちょって訳じゃない......と思う。
 俺は、ひなのお絵かきセットを取りだして宝船の製作に取りかかった。
「えっと......船を描いて......それから、富士山、鷹、なすび......あ、あと七福神もいるのか......? って、七福神ってどんな顔?」
 ぶつぶついいながらできあがったのは......まあ、よく言えば前衛芸術。
 ひいき目に見ても福が来そうなオーラのない絵ができあがる。
「おいたん......こえ、なーに? かいじゅうのおふね?」
「ふっ......ひな、これは単なる練習だ。......空ちゃん、描いてくれない?」
「え? えええっ!? む、無理だよ、お兄ちゃん。せめて写真とか、サンプルの絵があれば別だけど......」
 ダメか。うう......俺には絵心はなかったらしい。
 その時、笑顔を絶やさぬ美羽ちゃんがひなを抱きしめた。
「ね、ひな、じゃあ、今年はマクラの下にママとパパの写真を入れたらどうかな? ママたちの夢を見られるかも知れないよ?」
「あーっ、うん! ひな、そうすうおー! パパとママにあいたいおー」
 そういうと、ひなはぴょんぴょんと跳ね回る。
 嬉しそうなひなに、俺は安心して美羽ちゃんに感謝した。
「ありがとう、美羽ちゃん。助かったよ」
「ふふっ、もともとはあたしが初夢の日を間違ったせいですから」
 美羽ちゃんは、照れた感じで微笑んだ。
 アイドルばりの美貌を持つ美少女に、上目使いに微笑まれると破壊力あるなぁ......
 ふと気がついて、美羽ちゃんに聞いてみた。
「そういえば、美羽ちゃんはどんな初夢が見たかったの? 忘れちゃってがっかりしてたみたいだけど......。空ちゃんの今年の夢も聞きたいな」
 その質問に美羽ちゃんはウインクして、人差し指をチッチッ、と振った。
「叔父さん、女の子にその質問はデリカシーに欠けますよ? 女の子の夢なんて、ヒミツのカタマリみたいなものなんです。ね、お姉ちゃん」
「あ、あたしは......そ、そんな......別に......」
 真っ赤になってうつむく空ちゃん。むむむ、なんか気になってきた。
「で、でも、そうはいっても気になるよ。俺、二人が気にしてることとか教えてくれたら頑張るし......」
 俺の言葉に、美羽ちゃんはため息をついた。
「はあ......気持ちは嬉しいんですけど、お姉ちゃん、困ってますよ」
「え? も、もしかして、絶対俺に言えないようなことなの? お、俺、何かした?」
 心配になって空ちゃんの顔を覗き込んだ時、空ちゃんが爆発した。
「し、知らないもん! お、お兄ちゃんのバカーっ!」
 ......新年早々怒られました。
 そして背後ではひなが、空ちゃんのマネをして歌い出す。
「しあないもーん♪ しあないもーん♪ おいたんねーたんにしかあえたー♪ でもしあないもーん♪」
 ひなの自作ソングに思わず俺たちは笑い出す。
 今年も、四人で一緒に頑張れば......きっと何とかなる。
 そう思える、新年の出来事だった。


 その後、こんな会話があった事を祐太は知らない。
「お姉ちゃん、今年の夢は?」
「美羽......判って聞いてるでしょ」
「ぜーんぜん、わかんないよぉー......って、ふふっ、でもきっと、叔父さんの事だって判ってるけどね♪」
「美羽っ、年上をからかわないでよーっ!」
 小鳥遊家の2012年は、こんな風に幕をあけたのだった。

01月
01

あけましておめでとうございます!

Posted : 松 智洋

謹賀新年!

『パパのいうことを聞きなさい!』ポータルをご覧の皆様、

あけましておめでとうございます!

久々に作者の松智洋です。

三が日は頑張って更新したいと思います!

 

昨年末は、なんとか『パパのいうことを聞きなさい!』9巻を書き上げそれから特典用のキャラコメンタリーを書いたり漫画原作を書いてました。

 

ポータルをK宮君に任せて集中させていただいたこともありまして、

2011年の仕事は無事に終わらせることが出来ました。

ありがとうK宮君!

 

そして締めくくりはコミックマーケットに出撃。私物も大量にゲットしつつパパ聞き!と迷い猫の同人誌を買いあさりました。皆さんありがとうございます。綺麗なレイヤーさんたちも眼福でございました......

 

特に今回は、我らが三姉妹、上坂すみれさん、喜多村英梨さん、五十嵐裕美さんのぬいぐるみお渡し会が行われまして、初日二日目とイベントでした。

僕もちょっぴりお手伝いしたので、その時に写真を撮らせていただくことができました。ポータル読者の皆さんのために、大きめの写真のままで載せておきます。

スタッフからのお年玉だと思っていただければ嬉しいです。

 

2011-12-30 13.39.39.jpg新年を迎え、1/10には本放送を控えて、ここからすべては加速して参ります。明日以降は、改めて告知関係を整理しつつ、毎日更新態勢で頑張るつもりです。

......まあ、半分以上K宮君が頑張ることになるかもしれませんが(爆)

 

それでは、今年も『パパのいうことを聞きなさい!』を宜しくお願い致します!

 

                                           松智洋 

 

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